Seize the day

悟りの境地で鬼ダンス

私がマイケミのために流した涙の量は

計り知れない。

 

2006年 マイケミに出会う(中学1年)
2013年 マイケミ解散(大学1回生)※このころFOBが復活
2015年 ジェラルドのソロ公演、日本と海外まで追っかける(大学3回生)
2019年 マイケミ再結成(社会人3年目
2023年 マイケミパンスプで来日(社会人8年目)


この17年間彼らを忘れたことはない。
CDプレイヤー、mp3、ウォークマンスマホ。私は365日/365日、音楽をそばに置いてきた。
時が流れても根底にあるのは「聴くのはマイケミか、マイケミじゃないか」。

 


彼らはアルバムごとに全く異なるテーマを打ち出すため、サウンドや歌詞のテイストが様変わりするという特徴がある。
最も売れたセカンドの「ブラックパレード」。私の一番好きな「スウィートリベンジ」。
明るく歌い飛ばすか?ギターの速弾きに乗せて叫ぶのか?の違いだが、共通しているのが、通しで聴くとまるで一本の映画を見ている感覚になるという点。
ごちゃまぜになどしていない。一曲目から最後の曲の一音まで、綿密に計算されているのだ。
そして、架空の世界に浸らせ現実逃避させてくれる一方、「まだ死ぬなよ」と、現実世界へ引き戻しつつ強いメッセージで背中を押し続ける

 

中学1年ながら、こんなにも他者とつながれるのは最初で最後だと思った。

説明は不要であろうが、マイケミは私の暗闇を切り裂く閃光だった。

 


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そこで何がうれしいのかというとだ。
我々コアファンを差し置いて、10年以上の時を跨ぎマイケミが再評価されていること。
アニメーター作家のジェラルドならでは、アートワークやファッション、どれをとってもアニメの主題歌のようなメロディに攻めたリリック、ステージ上での別人格が舞い降りたかのパフォーマンス、インタビューやライブでのありのままの言葉。
全てが『My Chemical Romance』という概念の中にぎゅうぎゅうに詰め込まれているのだが、世界がこの事実に気づいたのは、マイケミが解散してからの話。
(※ちなみにジェラルドは解散時ツイートで「マイケミはバンドじゃない。アイディアのひとつなんだよ」と発信した。今振り返ると深いつぶやきである)

 

再結成したからといってマイケミが「大人になってカムバックした!」かというと、そんなはずはなく。
ジェラルドのステージビジュアルが顕著なのだが、ある時はチアリーダー、ある時は血塗れのピエロ、ある時は吸血鬼と(先日のパンスプではゾンビOLに扮していた)、むしろバリエーションが豊かになっている。
これはエモキッズ出身の、我々へのファンサービスだろう。

 

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解散したとき、「もう死のうかな」と毎日泣いていた。いや今思い出してもまじで死にたさの一因だった。
マイケミを聴けない時もあった。憎み、恨んだ時もあった。出会ったことすら過ちではと目を閉じた。

 

だがどこかで信じていたのだと思う。また4人にいつか会えるはずだと。
だって他とは一味も二味も違うマイケミのことだ。例外はある。

 

そして10年後、私はなんとか息をしていた。彼らは帰ってきた。例外はあった。

 

最前列、うれし涙で視界不良のなか、確信した。ジェラルドは今回の復活劇できっと我々エモキッズにこう思わせたかったのだ。

「生きる選択肢をとり続けることは間違っていない」と

 

 

2023/4/23 royalpain

 

11:48