~素行不良によりマンションを強制退去させられるの巻~
犬2匹を連れ込んだ軽微な罪により、我、12月中旬には紙面上ホームレスになる疑惑が浮上。
かなり省略するが、わざわざ民事畑の弁護士に会い、取材して反論材料は揃えた。先方(管理会社サイド)が順当に事を進めていないことは分かっていたからだ。しかし、全て徒労に終わった。この世に疲弊した私には、もう闘う気力はなかったのだ。
※ちなみに今も鬱すぎて肋間神経痛が凄まじい。精神は幾千年も先をさまよっている。この世にいるのか分からない。腰も背中も痛い。不安感で両手は震えている。が、書く。明日から兵庫やし。私はプロ。記者であり小説家でありコラムニストなのだ。今こそ書くときなのだ。直感を信じる。
よし、振り返る。moved onの鬼になる。
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2016年、報道記者1年目の秋。新築から住み始めた我が家。
リアルでお会いしたことないこのブログの読者様へ。私、四国高知県の高知市に住んでいます。今月だけでブログのプレビュー数が1800を超えているということは、だいぶ定期的にアクセスしてくれる方がいるということ。だが、筆者が高知在住だとは誰も予測してなかったのではないかと思う。
晒しまくると、高知市の九反田というエリア、リバーサイドの一等地に居を構えています(関東の人間には、高知の麻布十番なんですと紹介している)。
ベランダに出れば、広々とした『鏡川』が一望できるのが一番の特長か。
夏には部屋から花火を眺めながら酒を飲み、春には『堀川』と呼ばれるすぐそこの桜並木の道を歩く。という感じでまあようわからんが、
- 8F建ての4F、全裸で洗濯物を干したとて周囲の誰からも見えない造りなのである。年がら年中狂乱している私には、これが高ポイントだった。
- 深夜と朝に聞こえてくる、鴨の「プゥッ」という鳴き声。これが愛おしく、暦が教えてくれない本当の季節の変わり目を知らせてくれた。
※奴らは高知が温暖になるとシベリアへ行き、寒くなると帰ってくる習性がある。動物に目がない私、あの手この手で何度も餌をあげてきた
- そして、この特殊な仕事である。東京か?大阪か?海外か?という選択肢をとらされるタイミングは6年間で何度も訪れた。結果、「いやいや、この家だけは手放したくない。心が安らぐ場所はここ以外地球にないわ」とジャッジした。この家が、高知残留を決める背中を押してくれたのだ。
というのはどうでもよいですね。本題に入ります。
何が言いたいかというと、もちろんあまたの人間を連れ込み(男は60人、女は85人とかではなかろうか)、生き物を飼いまくった思い出が(魚とか合計12匹やないか)。
見てきた映画、流してきた音楽、ピアノで奏でた曲、涙、笑いの渦、真剣な話し合い。
私に関するあまりにも多くの瞬間を目撃しながらも、沈黙を守り続けてくれたこの部屋なのよ。
振り返ると同時に、ゆで卵の薄皮のようにこの脳内にぴったりとこびりついている記憶たちを手放さねば、と覚悟している。察しの良い私は静かに理解しているのだ。意味のないことは起きない。強制退去が真理であれば、これは綿密に仕組まれたお別れの合図であると。
交わした尊い言葉たちに、キスでいっぱいのこの部屋よ。あなたの不在そのものを強い存在感に変え、私をこの世に繋ぎとめてくれたこの部屋よ。
あなたごとさようならや。これに尽きる。
2024/11/15 royalpain
23:44